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シューカンアカデミア
お金10/1(木) ・ アサイ公開中

その習慣、本当に合ってる?

ふるさと納税、
寄付の〇〇は経費!?

ふるさと納税で集まったお金のうち、町や村が自由に使えるのは半分くらい。残りの半分近くは、お礼の品や送るお金などに使われている。たとえば、文化祭で集めたお金の半分で、来てくれた人へのおみやげを買うようなもの。おみやげも地元の品なので、むだに消えたとは言えない。

だれ・何を調べた?総務省が、全国1,788の都道府県と市区町村を対象に、2025年度に集まったふるさと納税の寄付と、その経費を調べた。
何がわかった?2025年度の寄付1兆3,314億円のうち、経費は47.9%、自治体に残ったのは52.1%。100円のうち48円が経費で、52円が残る計算になる。たとえば、100円集めたら、48円はお礼の品や送るお金に使い、52円が町に残る、という感じです。
まだわからないこと「経費に消えた」とは言えない。いちばん大きい経費は返礼品代で、地元産の品物に限られている。自治体ごとには3割台から5割超まで差がある。たとえば、おみやげ代は地元のお店の売上にもなるので、「消えたお金」とは言い切れない、ということです。
専門的に言うと(原典どおりの記録)

「ふるさと納税の寄付のうち、自治体の手元に残るのは半分程度で、残りの半分近くは経費に使われている」は、総務省の現況調査が支持する。2025年度の寄付 1兆3,314億円のうち、返礼品の調達・送付・広報・決済・事務の経費は 6,382億円で 47.9%、自治体の財源に残ったのは 6,932億円で 52.1%。経費の割合は2019年度から7年続けて45%から49%の間にある。ただし経費の最大の項目は返礼品の調達(26.5%)で、法律上その品物は寄付先の区域内で作られたものに限られる。「消えている」のではなく「寄付先の地元の事業者と仲介サイトと運送会社に払われている」が正確である

対象
全地方団体(都道府県47・市区町村1,741の1,788団体)の悉皆。受入額と経費は令和7年度(2025年4月〜2026年3月)の決算見込。経費の割合の推移は受入年度の平成29年度〜令和7年度の9年度分
効果
2025年度の寄付 1兆3,314億円(5,963万件)のうち、募集に要した経費は 6,382億円で 47.9%(返礼品の調達 26.5%・事務費等 13.6%・送付 5.7%・決済 1.5%・広報 0.7%)。自治体の財源に残ったのは 6,932億円で 52.1%。経費の割合は2017年度 55.5%・2018年度 55.0%の後、2019年度 46.7%へ下がり、2019年度から2025年度まで7年続けて 45.1%〜48.6%の間
限界
支持したのは「財源として残るのは半分程度」という割合まで。「経費に消える」という言い方は支持しない。経費の最大の項目は返礼品の調達で、地方税法は返礼品を寄付先の区域内で生産された物品や提供される役務に限っている。2018年度までは経費が半分を超えていた。自治体ごとには中央値 48.1%で、50%を超えた団体が82、30%以下が78ある(番組の計算)。数字は決算見込で、制度を運営する総務省が自治体の回答を集計したもの。事務費に職員の人件費が含まれるかは定義から読めない
見立
表が測っているのは「自治体が自由に使える財源として何割残ったか」で、「地域から何割出ていったか」ではない。仲介サイトへの支払い 2,433億円(18.8%)にはサイトを通した品物の代金と送料 944億円が入っており、除くと 1,490億円(11.5%)。出所の見出しにある「消える税収」は寄付した人が住む自治体の住民税控除(9,524.4億円)の話で、別の指標である。制度改正で残す割合は令和11年指定以降 60%へ引き上げられる。寄付をするかどうか、どこにするかは、この記録には書かれていない

図で読む

動画で使った図解を、アサイとミチの会話つきで。1枚ずつ読めば、要点が順に分かります。

ポイント①

図1

2025年度の寄付1兆3,314億円、何に使われたか?

2025年度の寄付1兆3,314億円のうち、経費は《47.9%》で6,382億円。自治体が自由に使えるお金として残ったのは52.1%で6,932億円。
ミチ

ミチ: アサイさん、1兆3,314億円ってあまりにも大きくて実感がわきません。これ、何に使われたんですか?

アサイ

アサイ: 集めるのに使った経費が、寄付額に対して47.9%。残りは自治体が自由に使えるお金になりました。

ミチ

ミチ: パーセントだとよく分からないので、もっと分かりやすく言うとどうなりますか?

アサイ

アサイ: 分かりやすく言うと、100円寄付されたら48円が経費で、52円が自治体に残る、という計算です。

ミチ

ミチ: 48円と52円。半分ずつくらいなんですね。

ポイント

2025年度の寄付1兆3,314億円のうち、経費は47.9%で6,382億円。自治体が自由に使えるお金として残ったのは52.1%で6,932億円。

ポイント②

図2

経費が半分近いのは、今年だけか?

2017年度は経費が《55.5%》で半分超。2019年度から2025年度まで7年続けて45%から49%の間に収まっている。
ミチ

ミチ: 今年だけたまたま高いんじゃないですか?

アサイ

アサイ: 過去9年分の記録を全部見ました。経費の割合は、2017年度が55.5%、2018年度が55.0%で、当時は半分を超えていました。

ミチ

ミチ: え、昔のほうが高かったんですか。その『5割』という上限は、誰が決めたんですか?

アサイ

アサイ: 総務省が、経費の合計はここまでと決めた基準です。2019年度に46.7%へ大きく下がって、以降は7年続けて45%から49%の間に収まっています。

ミチ

ミチ: ずっと5割の手前で安定しているんですね。

ポイント

2017年度は経費が55.5%で半分超。2019年度から2025年度まで7年続けて45%から49%の間に収まっている。

図3

仲介サイトに払ったのは、寄付の何%か?

サイトへの支払い総額2,433億円(18.8%)から、品物の代金と送料を除くと、1,490億円で《11.5%》。
ミチ

ミチ: 仲介サイトって何のことですか? 寄付をネットで申し込むときに使うサイトのことですか?

アサイ

アサイ: そうです。2025年度は、寄付の97.2%が、そうした仲介サイトを経由していました。100円のうち97円です。

ミチ

ミチ: サイトにはいくら払われたんですか?

アサイ

アサイ: サイトの運営会社に払った総額は2,433億円で、サイト経由の寄付に対して18.8%です。ただ、この中には品物の代金や送料も含まれています。もっと分かりやすく言うと、サイトの取り分だけを見ると11.5%まで下がります。

ミチ

ミチ: 約19%と11.5%だと、だいぶ印象が変わりますね。

ポイント

サイトへの支払い総額2,433億円(18.8%)から、品物の代金と送料を除くと、1,490億円で11.5%。

ポイント③

図4

大きく集める自治体は、経費をどこまで使っているか?

受入額が100億円以上の14団体は《45.9%》から49.97%の範囲に集まり、多くが5割のすぐ下。
ミチ

ミチ: 大きく集めている自治体ほど、経費もたくさん使っているんですか?

アサイ

アサイ: 多く集めている14の自治体を見ると、45.9%から49.97%の範囲に集まっていて、多くが5割のすぐ下に並んでいます。

ミチ

ミチ: ぎりぎりまで使っているみたいですね。ところで、グラフの下にある『中央値』って何ですか?

アサイ

アサイ: たとえば、クラス40人を背の順に並べて、ちょうど真ん中に立つ人の背の高さのようなものです。1,787の自治体を経費の割合で並べて、真ん中に来たのが中央値で48.1%でした。

ミチ

ミチ: 全国の47.9%とだいたい同じくらいなんですね。

ポイント

受入額が100億円以上の14団体は45.9%から49.97%の範囲に集まり、多くが5割のすぐ下。

図5

「半分程度」は、これからも続くのか?

自治体が自由に使えるお金の割合は、令和8年度の税制改正で決まったとおり、令和8年指定の52.5%から始まり、令和11年指定以降は《60%》以上になる。
ミチ

ミチ: この『だいたい半分』というルール、この先もずっと続くんですか?

アサイ

アサイ: 続かない予定です。令和8年度の税制改正で、自治体が使えるお金の割合を段階的に上げていくことが決まりました。

ミチ

ミチ: 段階的、というのはどういうことですか?あと『指定』って何のことですか?

アサイ

アサイ: 指定とは、総務省が毎年、基準に合う自治体を選ぶことです。来年の指定でまず52.5%、令和11年指定からは60%になります。

ミチ

ミチ: 急に60%になるんじゃなくて、少しずつ上がっていくんですね。今日の話は2025年度までの記録についてですね。

ポイント

自治体が自由に使えるお金の割合は、令和8年度の税制改正で決まったとおり、令和8年指定の52.5%から始まり、令和11年指定以降は60%以上になる。

まとめ(つまり、どう考える?)

ここで言う「残る」とは、自治体が自由に使えるお金の割合のことで、地域からお金が出ていった割合ではない。仲介サイトへの支払いには品物代や送料も含まれる。残る割合は今後60%まで引き上げられる予定。

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ふるさと納税の寄付1兆3,314億円、47.9%は経費だった。ただし「消えた」わけではない

「ふるさと納税の寄付は、自治体の手元に半分程度しか残らない」。2025年7月31日の日本経済新聞の記事の冒頭にある一文だ。元の数字を、総務省の「ふるさと納税に関する現況調査」で確かめた。

2026年7月31日に公表された最新の調査によると、2025年度の寄付は1兆3,314億円、5,963万件。これを集めるために自治体全体が使った費用は6,382億円で、寄付額の47.9%にあたる。自治体の財源として残ったのは6,932億円、52.1%。100円のうち48円が経費、52円が残る計算で、命題の形そのものだった。

1年だけの形でもない。過去の調査を9年分開くと、経費の割合は2017年度55.5%、2018年度55.0%で半分を超えていたが、自治体の指定の基準を定めた総務省告示が出た2019年(平成31年)と時期を同じくして、2019年度に46.7%へ下がり、そこから2025年度まで7年続けて45%から49%の間にある。法律は返礼品の調達費用を寄付額の百分の三十以下とし、総務省の告示は経費の合計に5割の上限を置いている。全国の合計は、その上限のすぐ下に並んでいる。

判定は支持。ただし、同じ手間で反証を探すと、言い方の問題が出てくる。

経費の内訳でいちばん大きいのは返礼品の調達で26.5%。地方税法は、返礼品を寄付先の区域内で生産された物品や提供される役務に限っている。品物の代金は寄付先の地元の事業者に、送料5.7%は運送会社に払われている。調査が測っているのは「自治体の財源として残った割合」であり、お金が地域から消えた割合ではない。

仲介サイトへの支払いも、見方で数字が変わる。寄付の97.2%がサイト経由で、運営事業者への支払総額は2,433億円、サイト経由の寄付の18.8%。ただしこれにはサイトを通して払った品物代と送料が含まれ、それを除くと1,490億円、11.5%になる。

残った財源の使い道も同じ調査にある。寄付する人が使い道を選べる自治体は1,749団体(98.2%)で、選べる分野として集めた額は子ども・子育てが1,948億円で最も多い。ただしこれは「選べるようにして集めた額」で、実際の支出ではない。受入額と使い道の両方を公表している自治体は85.4%、寄付した人に事業の成果を報告している自治体は51.8%にとどまる。

自治体ごとの表では、1,787団体の経費の割合の中央値は48.1%。50%を超えた団体が82、30%以下が78ある。受入額100億円以上の14団体は45.9%から49.97%に集まっている。数字は決算見込みで、制度を運営する総務省自身が集計した統計である点にも注意がいる。

制度改正で、自治体に残す割合は令和8年指定の52.5%から、令和11年以降は60%へ引き上げられる。寄付をするかどうか、どこにするかは、この記録には書かれていない。

出典・研究の限界・ライセンス表示

この回の一次データは公的統計です。学術論文の論文カードはありません。

出典表示(ライセンス表示義務)

この回が使った一次情報の利用条件が求める4項目を、出典ごとに全件出しています(2件)。

データカード: 主柱1: ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施・2025年度の受入実績)

著者
原本のカードに著者欄が無い(機関名は出典欄に入る)
出典
総務省 自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(令和8年7月31日=2026年7月31日公表)/概要 PDF: https://www.soumu.go.jp/main_content/001085011.pdf (2026-09-23 20:32 JST・HTTP 200・1,452,876 バイト)/各自治体の令和7年度受入額等 xlsx: https://www.soumu.go.jp/main_content/001084989.xlsx (20:34 JST・HTTP 200・1,638,362 バイト)
ライセンス
総務省ホームページ「著作権について」: コンテンツは「『公共データ利用規約(第1.0版)』に準拠した利用条件の下で利用することができます」。出典の記載義務と、編集・加工した場合は「編集・加工等を行ったことを記載」する義務がある。公共データ利用規約(第1.0版)は商用利用可・事前相談不要(学習台帳 §1-A の PDL1.0)。図に使える
改変の有無
この回の図解は、原典の図の複製ではなく、原典の表から転記した数値をもとに当方が作図した(転記元: 「ふるさと納税に関する現況調査結果」令和元年度〜令和8年度実施(総務省)(https://www.soumu.go.jp/main_content/001085011.pdf ほか・2026-09-23 に利用)「募集に要した費用(全団体合計額)」の受入額に占める割合を転記して ReeX Japan が作成)。原本の出典表記が、原典データを加工して当方が作成した旨を明示している(下の「原本の出典表記」を参照)。

データカード: 主柱2: 地方税法 第37条の2(寄附金税額控除)

著者
原本のカードに著者欄が無い(機関名は出典欄に入る)
出典
e-Gov 法令 API: https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=325AC0000000226;article=37_2 (2026-09-23 20:34 JST・HTTP 200・21,186 バイト)
ライセンス
法令の条文は著作権の目的とならない(著作権法第13条)。e-Gov 法令検索の利用規約ページ(https://laws.e-gov.go.jp/terms/ ・HTTP 200)を取得した。図に条文の数値(百分の三十)を使う
改変の有無
原本の出典表記が、原典データを加工して当方が作成した旨を明示している(下の「原本の出典表記」を参照)。

原本の出典表記(読み上げ・画面表示用の文言)

  • 出典:「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(総務省)https://www.soumu.go.jp/main_content/001085011.pdf (2026年9月23日に利用)を加工してReeX Japanが作成
  • 出典:「各自治体の令和7年度受入額等」(総務省)https://www.soumu.go.jp/main_content/001084989.xlsx (2026年9月23日に利用)を加工してReeX Japanが作成
  • 出典:「ふるさと納税に関する現況調査結果」令和元年度〜令和7年度実施(総務省)(2026年9月23日に利用)を加工してReeX Japanが作成
  • 出典: 地方税法 第37条の2(e-Gov 法令検索)(2026年9月23日に利用)
  • 命題の出所: 日本経済新聞 2025年7月31日・2024年6月9日(見出しと冒頭部分の引用のみ)
検証の記録(常識検証プロトコル v1.0)
命題化テスト(T1〜T5)
#テスト結果
T1「Xすると Y になる」に書き直せるか通過。「ふるさと納税で寄付すると(X)、そのうち寄付先の自治体の手元に残って使えるのは半分程度で、残りの半分近くは返礼品や送料、仲介サイトへの支払いなどの経費になる(Y)」
T2Y が観測できる形になっているか通過。総務省「ふるさと納税に関する現況調査」が、全地方団体(都道府県と市区町村の1,788団体)の受入額と、募集に要した費用を5区分で毎年集計して公表している
T3一次データ源が存在しそうか通過。現況調査(L1・毎年)と、経費の上限を定めた法令(地方税法 第37条の2・L1)の2本があたりとして立った(§1-1)
T4どちらに転んでも番組になるか通過。→ §1-1 の自己申告を参照
T5YMYL 該当か該当(金銭・税)。§8 の追加規律を発動する。個別の助言(寄付するべきか、どこに寄付するべきか)をしない。「記録ではこうなっている」に留める
証拠台帳
#階層種別出典名URL取得日時(JST)HTTP取得方法再利用条件採否用途
1L1公的機関の統計総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」(2026年7月31日)https://www.soumu.go.jp/main_content/001085011.pdf2026-09-23 20:32200curl → pdftotext -layout公共データ利用規約(第1.0版)(商用可・出典表記・加工の明記)採用判定の主柱1。2025年度の受入額・経費5区分・自治体財源・仲介サイトへの支払い・住民税控除・制度改正
2L1公的機関の統計同「各自治体の令和7年度受入額等」(xlsx)https://www.soumu.go.jp/main_content/001084989.xlsx20:34200curl → openpyxl同上採用1,788団体の経費の割合。ばらつき(R6)と全体の合計の再現
3L1公的機関の統計同 令和元年度〜令和7年度実施の「調査結果(概要)」7本§1-2「過年度分」の表のとおり20:33200(7本とも)curl → pdftotext -layout同上採用平成29年度〜令和7年度の経費の割合の推移(主柱1の過年度分)
4L1法令地方税法 第37条の2https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=325AC0000000226;article=37_220:34200e-Gov 法令 API → XML著作権法第13条(法令は著作権の目的とならない)採用判定の主柱2。返礼品の調達費用の上限(百分の三十)と、返礼品が区域内で生産されたものに限られること(R4)
5L1公的機関のページ総務省 ふるさと納税ポータル「ふるさと納税に関する現況調査等」(archive)https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/archive/index.html20:32200curl → iconv → リンク抽出同 #1採用(所在確認)令和8年度実施の概要と xlsx 3本の所在。令和5年度実施の「令和5年8月24日差替(訂正箇所)」の注記(R3)
6L1公的機関のページ同「過去の調査等」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/archive/other_archives.html20:32200同上同 #1採用(所在確認)過年度の調査結果 PDF の所在と、指定取消しの告示の一覧(R3)
7L1公的機関の規約総務省「著作権について」https://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/policy/tyosaku.html20:35200curl(規約そのもの)採用(条件確認)公共データ利用規約(第1.0版)に準拠・出典の記載例・加工の明記義務
8L1公的機関の規約e-Gov 法令検索 利用規約https://laws.e-gov.go.jp/terms/20:35200curl(規約そのもの)採用(条件確認)条文の利用
9L5報道(命題の出所)日本経済新聞 2025年7月31日https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA302QL0Q5A730C2000000/20:34200curl → title と meta description のみ抽出報道記事の著作権は発行者。見出しと冒頭1文の引用に留める採用(出所のみ)「自治体の手元に残るのは寄付額の半分程度」
10L5報道(命題の出所)日本経済新聞 2024年6月9日https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC17AGQ0X10C24A5000000/20:34200同上同上採用(出所のみ)見出し「膨らむ経費 消える税収5000億円」
11―検索WebSearch「ふるさと納税 寄付額の半分 経費 返礼品 自治体に残るのは半分」―20:33―WebSearch(検索のみ)不採用(出所の探索のみ)出所の記事を見つけるために使った。上位には民間の解説サイト・シンクタンクの論考もあったが、L4/L5 のため根拠にしていない
反証チェック(R1〜R7)
#探す対象探した範囲と結果
R1反対の結論の一次研究該当なし(ただし期間を区切ると形が変わる)。 「自治体の手元に残るのは半分より明らかに多い(例えば7割、8割)」を示す公的な記録を探した。現況調査の令和元年度実施から令和8年度実施までの8本(受入年度では平成29年度〜令和7年度の9年度分)をすべて開き、経費の割合を並べた(§1-2 過年度分)。2019年度以降の7年度はすべて 45.1%〜48.6% で、自治体に残るのは 51.4%〜54.9%。命題を覆す年は無かった。逆に2017年度と2018年度は経費が 55.5%・55.0% で、自治体に残るのは半分を下回っていた(44.5%・45.0%)。「半分程度」は2019年度以降の形で、それ以前は「半分以下」だった
R2より新しい/より大きい研究最新の回(令和8年度実施・2026年7月31日公表・2025年度の受入実績)を主柱にした。これより新しい回(令和9年度実施)は未公表。規模は全地方団体1,788団体の悉皆で、これより大きい同種の記録は無い。ただし令和8年度税制改正で「寄附金活用可能額の割合を60%以上」とする制度改正が決まっており、令和8年指定から52.5%、令和11年指定以降60%へ段階的に引き上げられる(主柱1の転記)。命題は「今の形」としては支持されるが、制度が変われば数年で形が変わる前提が原典に書かれている
R3撤回・取消・行政処分総務省のふるさと納税ポータルの現況調査の一覧(台帳 #5・#6)を見た。令和5年度実施の調査結果に「令和5年8月24日差替(訂正箇所)」の注記がある(訂正の中身は未確認3)。本話は差替後の PDF を使った。そのほかの年に訂正の注記は見当たらなかった。また一覧には「ふるさと納税の対象となる地方団体の指定の取消し」の告示が複数年にわたって並んでおり、基準に適合しないとして制度の対象から外された団体が存在する(団体名と理由は本話では読んでいない)。統計の撤回は無い
R4測っていた指標のすり替えあり(本話の主題の1つ)。 ①命題の「経費に消える」「手元に残らない」は、お金がどこにも行かないかのような言い方だが、経費の最大の項目は返礼品の調達(26.5%)で、地方税法 第37条の2 第2項第3号により返礼品は寄付先の区域内で生産された物品や提供される役務に限られる。調達費は寄付先の地元の事業者に支払われている。現況調査が測っているのは「自治体が自由に使える財源として残った割合」であって、「地域から出ていった割合」ではない。②出所の2本目の記事の見出しにある「消える税収」は、寄付した人が住む自治体の住民税の控除の話で、寄付を受けた自治体の経費とは別の指標である(令和8年度課税の住民税控除額 9,524.4億円)。同じ「消える」でも、受け取る側の経費と、出す側の税収減は別々に測られている。③仲介サイトへの支払い 2,433億円(18.8%)の中には、仲介サイトを通して返礼品の事業者や運送会社へ支払われた調達費・送料(944億円)が含まれており、仲介サイトそのものの取り分に近いのは「調達・送付を除いた支払額」1,490億円(11.5%)のほうである(原典の注記)
R5資金源現況調査は、制度を所管し、指定の基準を定め、取消しも行う総務省が、自治体の回答を集計したものである。制度の運営者が自ら数える統計であり、経費の割合を小さく見せる動機も、「経費が多い」と示して規制を強める動機も、どちらもありうる。第三者の監査を経た数値ではない。本話は総務省の要約文ではなく、5区分の金額と割合、および個別団体の xlsx の数値そのものを主柱に置いた。xlsx の全団体の合計から計算し直した割合(47.9%)は概要 PDF の値と一致した
R6母集団のズれあり。 ①自治体ごとのばらつき: 1,787団体の経費の割合の中央値は 48.1%。50%を超えた団体が82、30%以下の団体が78ある。受入額が100億円以上の14団体は 45.9%〜49.97% に集まり、多くが5割のすぐ下にいる。「半分程度」は全国の合計の話で、個々の自治体では3割台から5割超まで幅がある。②年度のずれ: 受入額と経費は会計年度(4月〜3月)の決算見込、住民税控除は暦年(1月〜12月)の寄付について翌年度の課税で数えており、同じ年の数字でも期間が違う。③命題は視聴者1人の1回の寄付について語っているように聞こえるが、現況調査は全国の合計と自治体ごとの合計しか持っておらず、寄付1件ごとの経費の割合は測っていない
R7生存者バイアス/出版バイアス現況調査は全地方団体を対象にした悉皆の行政調査で、結果が良くても悪くても毎年公表される設計であり、論文の出版バイアスとは構造が違う。ただし2つの取りこぼしを仮説として記録する。 ①受入額と経費は決算見込で、確定値ではない。②「事務に係る費用等」に自治体職員の人件費が入っているかが原典の定義から読めない(未確認2)。入っていなければ、記録に出てこない経費がある。[仮説]
判定理由

判定: 支持

理由(3つ):

  1. 総務省の現況調査(L1・全1,788団体の悉皆)で、2025年度の寄付 1兆3,314億円のうち、募集に要した経費は 6,382億円(47.9%)、自治体の財源に残ったのは 6,932億円(52.1%)だった。「半分程度が残り、半分近くが経費」という命題の形そのものである
  2. 形は1年だけのものではない。2019年度から2025年度までの7年度すべてで、経費の割合は 45.1%〜48.6% に収まっている(§1-2 過年度分)
  3. その形は制度の上限で説明がつく。地方税法 第37条の2 は返礼品の調達費用を寄付額の百分の三十以下とし(主柱2)、総務省告示は経費の合計に5割の上限を置いている(主柱1の図の注記)。全国の合計が5割のすぐ下に張り付き、受入額100億円以上の14団体が 45.9%〜49.97% に集まっていることと整合する

支持の範囲(必ず添える限界):

  • 支持したのは「寄付のうち自治体の財源として残るのは半分程度」という割合まで。「経費に消える」という言い方は支持しない。 経費の最大の項目は返礼品の調達(26.5%)で、法律上、返礼品は寄付先の区域内で生産されたものに限られる。調達費は地元の事業者へ、送料は運送会社へ、手数料の一部は仲介サイトへ払われている(R4)
  • 「半分程度」は2019年度以降の形で、2017年度・2018年度は経費が 55.5%・55.0% で、残るのは半分を下回っていた(R1)
  • 全国の合計の話であって、自治体ごとには3割以下から5割超まで幅がある(中央値 48.1%・50%超 82団体・30%以下 78団体。R6)
  • 出所の記事2の見出しにある「消える税収」は、寄付した人が住む自治体の住民税控除(9,524.4億円)の話で、本話の命題とは別の指標である(R4)
  • 制度改正で、自治体に残す割合は令和8年指定の 52.5% から令和11年指定以降の 60% へ段階的に引き上げられる。この回の判定は2025年度までの記録についてのもの(R2)

不支持ではない理由: L1 の悉皆統計が9年度分あり、直近7年度のどれも命題の形(経費が半分近く)に当てはまる。反対向きの公的記録は見つからなかった。

保留にしない理由: 命題が主張しているのは全国の合計の割合であり、その値は L1 で直接確かめられる。母集団(全地方団体)は命題の主語(ふるさと納税の寄付)と一致し、データ源は機械取得できた。個々の自治体のばらつきと「消える」という言い方の問題は、判定ではなく範囲の限定で扱える。

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ふるさと納税、寄付の〇〇は経費!? | シューカンアカデミア